文庫本なのにやけに高い。借り物だからいいんだけど、中身が
物凄く読み応えのある1冊。
昔から人の日常のかいま見える日記をやらが好きで、よく読んで
きたけれど、これは昭和20年の日記。
それでもって書いた人が高見順。
難しそうに、とっつきにくそうな名前とは裏腹に、文章は現代
口語だし、日記なのでどこへ行き、誰と何を食べた・・などの
記述の連続。
それが至って普通だけれども面白いというか興味深い。
出てくる名前がまたすごい。
しかし空襲の生々しさ、物のない時代の人々の生活ぶり。
作家だからといえ贅沢ではない。
読むのに3日かかったが、かなり満足感の高い1冊です。
もしブックオフなどに落ちていたらお薦め。
それなのにー。こんな普通の本を読む私なのに、
amazonを開いたとたん、お薦めが
「死体のある光景―写真集〈デス・シーン〉」ですって。
・・・これお薦めしないから。
だって持ってるから。