頬杖のココロの奥

気がついたら頬杖を付いている私が斜め上を見ながらぼやく日々

我が愛しのベナレス

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私には憧れの地がある。

ベナレス・・・バラナシと言った方がピンと

来る人が多いかもしれない。

ここはインドで最も有名な「聖地」である。

ガンジス川(ガンガー)沿いの「生と死の聖地」、

神秘の国インドの中でも別格の街なのだ。

ここにはガートと呼ばれる火葬場が2箇所ある。

次から次へと、インド中からここで荼毘に付されたいと

遺体が運び込まれ、24時間ガンガー沿いの火葬場で

煙は昇り続ける。

私がこの場所を知ったのはNHKスペシャルだった。

なんとなく見ていた私はかなり衝撃を受けた。

インド・・「不潔で確か階級があって、あと知ってると

言えば、ガンジーくらい」の偏見しかなかった私は

その異様な光景に釘付けになった。

しかし、みんな一様に「この場所での死」を明らかに

望んでいるのだ。

ここで「死」を迎え、荼毘に付されることによって、死んだ者は

天界に行けると考えられている。輪廻ではなく、解脱である。

私はだいぶ後になって、たまたま本屋でこの番組の本が

出ていることを知った。DVDまで発売されていて、即購入

した。私はなんだかほっとした。自分が本当にここへ

行ってみたいと思える場所が見つかった。それまでは

「樹海」にも興味あったけれど。

あなたに自分の最後はここと言える「安住の地」はありますか?